2015年11月29日

アルカサル-王城- 文庫版全7巻 青池保子 感想


がっつりしっかり歴史ものという雰囲気
連載していたのは秋田書店の少女雑誌ですが、内容は男性が読んでも充分に満足できる史実にそったドン・ペドロの生き様を画いた大河ドラマ的なお話で、恋愛要素などは少なめ
むしろ主人公は正妻を超粗雑に扱うわ、愛人がいながら別の人と結婚しようとするわ、美女をみかけたらちょくちょくつまみぐいを狙うわで、ラブロマンス的にはどうかなと思うのですが、ハーレクイン的な物語が好きなら恋愛部分でも楽しめるかな?

世界史でもあまり教わることのない箇所ですが、ここでの登場人物が他の世界史に名前を残す有名な一族になったり、世界遺産に関係があったりと勉強にもなります

じつはこのお話、連載途中で雑誌の休刊などで中断してしまい…10年ぐらい?最終回までの空白期間があります
作者さん本人が年齢的に仕上げておきたいといったとの事でラストは駆け足的に雑誌で上下編として、収録して最終回としたものでした
この最終回部分を娘の視点で描いた、アルカサル外伝もおすすめです
posted by SNAO at 19:14| Comment(0) | 青池保子

2015年11月03日

大奥10巻〜12巻 感想 よしながふみ



10巻まで感想書いたかな…?とも思うのですが、ほぼこの3冊は流れ的に切り離せないので、まとめての感想という事で

怖い!治定のサイコパスぶりが怖い!!
なんかもう邪魔な人はとにかくバレないように、殺せばいいかという感じだし、役に立つものはとりあえず生かしておくけど息子も邪魔なら死んじゃえと、とにかく殺す
しかも悪いこととという認識はないけれど、人に知られたら都合が悪いという認識はあるので、やったことはすべて他人のせいにするという頭脳を持ち合わせているというのがさらに怖い

正直、徳川治定…ダレだっけ…という程度の認識だったのですがおかげでばっちり記憶に刻まれました
この話の流れですごいのは、「オットセイ将軍 子供50人近く」の将軍をどうやって女性将軍で成立させるのかでしたが、よしながせんせいお見事…!男女逆転だった流れをここで、戻しました
(予告を見る限りだと、また女将軍に戻るようですが)

赤面疱瘡という男にだけかかる病気を克服する元を見つけた、平賀源内や異人扱いされた青沼を、自分の息子だけ安全な状態にしたあとあっさり死罪というのもすごかったです

そしてなるほどなあと思ったのが、松平定信の行動
歴史的に見ても、定信の行動は政治家じゃなくて儒者というか、世間知らずの頭でっかちと思うけれど……うん、気に入らない女のヒステリー的行動・自分が勝ったら相手を全否定というのはすごく…納得です

とにかく人が死にますが、黒木先生の爽やかな息子が生き延びてくれたのはほっと安心
狂人の真似をして、生き延びた御台所も好きなキャラクターでした

男世界に戻ったかと思いきや、ラストのページで出てくる女将軍
いかにも偏屈そうな性格がひと目でわかる絵で、…すばらしいなあ

posted by SNAO at 11:39| Comment(0) | リンク